体育館などの高天井用照明でときどき見かけるパターンに水銀灯のE39口金の部分にE39口金タイプのLED照明をつけるケースがあります。
このときに反射傘をつけたままにすると反射傘の内側の空気が動かず、熱が非常にこもります。
特に、天井埋込式の水銀灯の代替えを考えた場合、器具の下面にカバーがついていたりするケースが多々ありますが、その場合はさらに熱の逃げ場がなく,密閉でますます高温になるため更に故障しやすくなります。
そういう下面にカバーなどが付いている場合の内部の温度は、60℃~100℃近くになってきます。
人が常に働いているオフィスなどは空調を利かせていたりして、比較的環境がよいので天井もそれほど高くないですし、周囲が高温になることは希ですが,水銀灯が付いている場所は、4 m ~10m、あるいは15mなど、天井が高い場所に使用されているのが一般的です。その為にそうした天井は高いため、熱い空気が上昇し滞留し、水銀灯の代替えで使用するLED照明も適切な放熱設計がされている必要があります。また、そうした放熱設計がしっかりされていないとLED照明や使用される電源から発生する熱で壊れてしまいます。
下の写真は間接照明用の蛍光灯型LED照明を分解したもので一部LEDチップが不点灯になっています。
LED基板は放熱性が悪い樹脂系基板なので基板の裏にアルミ板を密着させ放熱すべきですが、アルミ部分はLED基板を支えるだけで全く放熱の役に立っていません。
詳しく調べてみると3つのLEDチップが切れていることがわかりました。
この基盤の裏には電源用の基板があり,同じ内部にある電源の発熱により、LEDチップが熱の影響を受け不点灯になっていることが判明しました。